• トップページ
  • >
  • 金属異物除去に使うマグネットバーの選び方・使い方

金属異物除去に使うマグネットバーの選び方・使い方

ネオジム磁石やその他永久磁石を直接使うと問題があります!

鉄粉、金属片(磁性体)、ステンレス磨耗粉の金属異物を除去するためには高磁力のマグネットが有効です。その時に表面磁束密度が3,000~5,000ガウス(0.3~0.5テスラ)のネオジム磁石を使う方もいらっしゃいますが、直接ネオジム磁石やその他永久磁石を使った場合は問題があります。

ネオジム磁石やその他永久磁石を直接使う問題点

  • ネオジム磁石は鉄と同様の腐食性があるので使用には注意が必要です。
  • ニッケルめっきがはがれる、摩耗する、磁石表面に付着する原料粉末が脱落する、それらが材料中に混入する。
    ※めっき皮膜は金属のため食品への混入は問題があります。
  • 磁石に摩耗またはカケが発生し材料中に混入する。
  • 微細な鉄粉やステンレス摩耗粉は、ネオジム磁石やその他の永久磁石の低い表面磁束密度では吸着しない。

そのため、異物除去でネオジム磁石をそのまま使うことはありません。

異物除去に使うマグネットバー(マグネット棒)とは

マグネットバー通常の異物除去では、ステンレス製の筒の中にネオジム磁石を詰めたマグネットバー(マグネット棒)を使用します。

 

 

 

マグネットバーの基本構造

オーダーメイドだけでなく、在庫品のスピード発送もできます。
マグネットバーのスピード発送はこちら

表面磁束密度

ネオジム磁石単体よりも高い、10,000ガウス(1テスラ)以上の表面磁束密度(高磁力)になるように設計されているので、微細な鉄粉やステンレス磨耗粉を吸着除去できます。

表面状態

マグネットバー(マグネット棒)はNd系磁石を内蔵し、外装がステンレスで表面を#400研磨しているので、汚れを簡単に清掃することができるサニタリー仕様です。磁石単体と違い、衛生的で磁石のはがれやカケが起こりません。

異物除去に使うマグネットバーの選び方

マグネットバー(マグネット棒)使用領域

マグネットバー使用領域
マグネットバー(マグネット棒)は表面がすべてステンレス製なので、両端の部分はステンレス丸棒が入っています。つまり両端、端付近はマグネットが内蔵していない部分なので材料、原料、製品があたらないようして使います。それからマグネットバー(マグネット棒)を選ぶ際は、必要な領域が200mmの場合、長さ250mm以上のマグネット棒を選んだ方が効果的です。

使用温度

一般的には高い温度上昇がない雰囲気でご使用になる場合が多く、その場合は推奨使用温度80℃以下のマグネットバー(マグネット棒)が使用されています。

オーダーメイドだけでなく、在庫品のスピード発送もできます。
マグネットバーのスピード発送はこちら

両端の加工

マグネットバー タップ穴加工衛生面と金属異物の混入防止を考慮するなら、マグネットバー(マグネット棒)の両端に不必要なタップ加工が施されていてはいけません。タップ加工はマグネットバー(マグネット棒)を固定するために使用するものなので、不要なタップ穴は必要ありませんので要注意です。片側タップ加工、両端穴なしのマグネット棒があります。

ネジサイズを決めるタップ加工のサイズは、太いネジの方がせん断過重能力に優れています。

タップ加工の穴の深さを選べます。通常は10mm程度ですが、20mm、40mm等にも対応できます。

マグネットバー(マグネット棒) 丸棒の詳細はこちら

直径25mm、25×25角より細いサイズ

直径と縦横が細いマグネットバー(マグネット棒)は、決められた領域にたくさんの本数を設置できるのでより効果的です。細くなると表面磁束密度が低くなる傾向があります。直径φ20mmは表面磁束密度10,000ガウス(12,000ガウス)を達成します。

表面磁束密度

ガウス(G)とテスラ(T)は表面磁束密度の単位です。
13,000G(ガウス)=1.3T(テスラ)です。
10,000ガウス(1テスラ)以上の高い表面磁束密度により、より微細な鉄粉や、ステンレス摩耗粉を吸着除去することが可能です。

マグネットバー(マグネット棒) 角型

マグネットバー角棒角型は丸棒に比べて粉体が堆積しにくい形状です。丸棒で材料が堆積しやすく問題がある場合、角型を使うことができます。角型はステンレス外装管が溶接管のため、食品の使用に好まれないことがあります。

マグネットバー(マグネット棒) 角型の詳細はこちら

格子型マグネット

格子型マグネット食品用の格子型マグネットは、接合部分のすき間を無く溝やくぼみのないフラットな表面の、衛生的なものを選ぶ必要があります。すき間は全周溶接してあり、溶接部分はなめらかになるために念入りに研磨されている必要があります。

格子型マグネットの詳細はこちら

  マグネットバーの使い方

マグネットバー(マグネット棒)の表面磁束密度は表面が最大で、マグネットバー(マグネット棒)表面から離れると大幅に磁力が弱くなります。ですから効果的な使い方は、材料・製品のすべてがマグネットバー(マグネット棒)に触れるまたはとても近い所を通るようにすることです。マグネットバー(マグネット棒)から離れるにつれ微細な鉄粉やステンレス磨耗粉を吸着除去できなくなりますので、使い方には注意が必要です。

格子型にする場合、材料・製品を投入する方向から見てマグネットバー(マグネット棒)がすき間なく並んでいる状態が効果的です。例えば、直径25mmのマグネットバー(マグネット棒)を2段に設置します。上段に3本平行に50mmピッチで設置し、下段に2本平行に50mmピッチで設置します。下段の2本は上段の3本のすき間の25mmの真下に縦50mmピッチで設置します。こうすれば真上から見てマグネットバー(マグネット棒)が5本すき間なく並ぶので、投入する材料・製品はマグネットバー(マグネット棒)に触れるまたはとても近い所を通る可能性が高くなります。

マグネットバー(マグネット棒)のメンテナンス

マグネットバー(マグネット棒)に吸着した鉄粉やステンレス摩耗粉を取り除くためには、格子型に組み上げたマグネットバー(マグネット棒)の間に手や布等を入りこませるスペースが必要です。メンテナンスは湿らせた布等で端から中央にぬぐい取る、粘着テープの粘着面で取り去る等の方法があります。

二重管タイプ

二重管格子型マグネットメンテナンスを簡単にしたい場合は、マグネットバー(マグネット棒)をそのまま使わずに二重管タイプを使います。二重管タイプは二重管構造によりマグネットバー(マグネット棒)を引き抜くだけで吸着鉄粉が簡単に離脱。掃除も簡単です二重管タイプの場合、外側のスンレス管の最大表面磁束密度がマグネットバー(マグネット棒)表面より3,000ガウス程度低くなります。

二重管格子型マグネットの詳細はこちら

 

オーダーメイドだけでなく、在庫品のスピード発送もできます。
マグネットバーのスピード発送はこちら

ご質問やご相談は、お気軽にどうぞ。

お電話でのお問合せはこちら

  • お電話022-306-3588

お問合せフォームはこちら

お問合せ・見積依頼はこちら

ページトップへ
ページトップへ